2006年8月26日〜28日 室堂〜剱沢〜仙人池〜仙人湯〜
                 阿曽原〜欅平


26日室堂ー雷鳥平
27日雷鳥平5:00ー剣御前6:40ー剱沢7:15 30ー真砂沢9:10 20ー二股10:30 45ー
   仙人池13:00 30ー仙人湯15:00
28日仙人湯6:00ー阿曽原9:00 15ー志合谷12:50ー欅平15:10 30ー祖母谷16:00

30年ぶりに新人の頃歩いたコースを再訪した。当時の装備は現在とは違い、重く大きな物だった。
背負子にテントと言うより天幕を縛り付け、コッヘルではなく鍋、石油コンロ、燃料そして食料は一斗缶に詰めて
みんなで一生懸命歩いた。雨が降ればテントの中はびしょびしょ、楽しいことより苦しいことの方が多かったと思うが
今は懐かしい思い出だ。


立山駅15時20分発 下りは満員だが上りは室堂
止まりとなるのですいている


ソーメン滝



雄山



地獄谷
5時30分雷鳥平野営場へ到着。夜は満天の星だった。

27日は5時出発。ガスで見通しの効かない雷鳥坂を別山乗越めざして20キロの荷に耐えながら登る。
別山乗越の剱御前小屋の前は剱岳に向かうグループで大にぎわいだ。
剱沢への道の降り口に剣沢小屋は予約だけで満員なので泊まれないと看板が出ている。
剣山荘の営業休止で大混雑らしい。


雷鳥平を見おろす


剱御前小屋


剣沢小屋と野営場 この時期としては混雑してる


雪上訓練


晴れていれば・・・・  小屋は改築中の剣山荘


前剱がかろうじて見える  一服剱に大勢の登山者がいる

剱沢で撮った花たち

ヨツバシオガマ


チングルマの果穂とハクサンボウフウ


ミヤマアキノキリンソウ


エゾシオガマ





ウラジロタデ


アオノツガザクラ


タテヤマウツボグサ

剣沢小屋付近も剱岳に向かう人たちの列が続く。しかし剱沢雪渓への道へ入ると急に静かになる。
所々夏道も出ているが雪の上を転倒しないように進む。真砂沢まで雪渓は続いていた。
途中合流してくる平蔵谷と長次郎谷の雪渓が壁のようにそそり立つ。上部はガスで窺えない。
平蔵谷は落石で覆われていたが剱沢雪渓は落石は少ないようだ。


剱沢雪渓と八ッ峰


平蔵谷


長次郎谷

真砂沢で雪渓は終わり二股まで河原歩きとなる。二股の吊り橋を渡ると仙人新道の急登が待っている。
できれば今日は阿曽原まで足を伸ばしたいと思っている。ゆっくりとしかし休まずに登る。
登るにつれ三ノ窓雪渓が全景を現わす。裏剱も見えてくるが上部が雲に覆われてもどかしい。


真砂沢ロッジ


ハシゴ谷乗越への橋


正面は仙人池から南仙人山の稜線


二股の吊り橋  対岸の登山者は仙人湯で一緒になった


後立山の稜線


三ノ窓雪渓


なんとか八ツ峰が見えた。満足

仙人峠が近くなると尾根も傾斜が緩む。雲が多いものの剱岳八ツ峰も望める。小屋が見えだしたが
意外に時間が掛かる。小屋に着いて、仙人のかあちゃんに阿曽原までのルートの状況を確認する。
30年前にも若かったかあちゃんに聞いたように思う。30年の時の流れを自覚する。

仙人池で裏剱と対面する。少し霞んでいるのが残念だ。泊まってゆっくり眺めればいいのにと自分でも思う。
二股で会った二人組と話をする。とはいっても彼らは聴覚障碍者だ。地図を見せて彼らが仙人湯までと知る。
お互いの健闘を祈って先に出発する。


唐松岳と五竜岳のあたりと思う


仙人池ヒュッテ


仙人池に映った剱岳八ツ峰 来た甲斐があった


所々ある指導標


雪渓はズタズタで夏道を行く


テープはルートを示すが雪渓が崩落して、3mぐらいの段差が出来ている。雪の下はかなりの水量があった。
写真の左が右岸。渡ってから写した。右岸側は下流が岩壁で通れない。

仙人谷のルートは雪がしっかりついている時季に下るのは快適だが、夏道ははっきり言って手強い。
二カ所、雪渓の横断があるが一カ所崩落していた。仙人池では情報が入っていなかったので、崩落して
時間が経っていないように見えた。少し上流を徒渉して、左岸をへつり、厚みがありそうな雪渓の上を
だましだまし渡った。昨年は崩落に巻き込まれてヘリコプターで救助されたと後で聞いた。

なんやかんやで仙人湯に着いたときは、へとへとの状態だった。小屋で下のルートを確認したら
高巻きがあり、阿曽原まで標準コースタイムの五割り増しと聞いて、ギブアップした。
先ほどの雪渓の崩落を伝えると、小屋の主人は知らなかった。聴覚障碍者2人が下っている事を伝えると
迎えに行くと、押っ取り刀で飛び出した。心配したが2人を連れて戻った。
雨が降り出したが露天風呂は快適だった。小屋の主人には大変お世話になった。感謝


仙人湯小屋 ぜひとも再訪したい


秘湯中の秘湯


危険箇所の図

28日は6時に出発、2番目の雪渓を越えた所から高巻く。手前に改めて注意書きがある。
沢沿いのルートは雪渓がズタズタになっている。よほどルートを熟知していないとむりだ。
高巻きが終わると黒部の谷が近づく。ほどなく阿曽原峠に出る。ここから30分下れば阿曽原温泉だ。


高巻き道から見た仙人温泉 噴煙の対岸に温泉小屋


阿曽原温泉小屋


高熱隧道に通じるトンネル


温泉は小屋からだいぶ下る 小屋に引き湯はしていない

欅平まで4時間と見て出発するも水平歩道までだいぶ登り返しがある。登り切ると文字通り水平だが
垂直の岩壁をくりぬいた道で足下は千尋の谷なので一瞬も気が抜けない。そして山ひだを丹念に辿るので
まことに時間が掛かる。一生懸命歩いたのに6時間も掛かった。


針金の手すりはある


折尾谷手前の滝 このコースで唯一の休憩処


折尾谷 堰堤のトンネルを通る


欅平が見える


すごいと言うしかない


頭上注意



志合谷 雪渓が残るのでトンネルで通過
今日の登山者は二組のみ

  

まっくろなのでライトがいる



志合谷宿舎跡 泡雪崩で壊滅した 廃墟かと思ったが作業員が見える


桟道の跡


欅平登山口

水平歩道から急降下してビジターセンターの横に出る。登山者は自分だけで観光客ばかりだ。
大きなザックで大汗をかいてふうふういっているのは場違いだ。一服して祖母谷温泉に向かう。
名剣温泉の先で通行止めとあるが観光客用だ。祖母谷温泉は泊まり客は一人、テントも学生の二人組
がいるだけでのんびり温泉につかった。


黒三発電所 奥は新黒三発電所


この鉄骨で支えるの? 右は名剣温泉


祖母谷温泉 観光客もここまで来ない


プールのような露天風呂


我がテント 奥の建物は砂防工事の宿舎

欅平駅 すれ違う列車は観光客で満員だった


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