2003年8月13日天狗塚、綱附森


駐車位置7:45−丸太橋8:15−天狗塚10:15−天狗峠綱附分岐10:30−堂床分岐11:25−綱附森12:35
−笹峠14:30−駐車位置15:30

5月に矢筈、黒笠を縦走したとき天狗塚のとがった峰を見たとき、次はあの突先へ登ろうと思った。
7月に西山から登り、思いはかなったがさらに綱附森まで行ってみたくなった。あまりに遠くに見えたので
牛の背を回遊するだけでそのときはあきらめた。天狗塚からの往復は長すぎると思い、なんとかルート
はないものかと黄色いテントのバックナンバーをみれば讃岐富士さんが南尾根から一泊二日で歩いている。
さらに私の山歩きの泉保さんは同じルートを日帰りしている。何とか行けそうだ。

今日は大歩危から祖谷に入る。祖谷川橋で439号線を京柱峠方面に登っていく。
樫尾の集落の先で祖谷川林道に入り祖谷山林道の分岐まで詰める。
分岐には天狗塚への指導標がある。この先はチェーンがあって車は進入できない。
台風で林道が痛んでないかと心配したがなんともなくほっとした。

歩いていくと途中、対岸に谷道の集落跡があるようだが分からなかった。手持ちの昭和59年発行の
2万5千図には橋が記載されているが痕跡もなく、よほど前に無人になったのだろう。歩き出して30分で
谷に降りるように指導標がある。降りたところへ丸太橋が掛かっている。増水で流されていないかと心配
していたがワイヤーでしっかり固定されている。ただ非常にすべるので四つんばいになって渡った。


谷道川に架かる丸太橋

テープに従い登っていく。なんどか木馬道の跡に出るがテープがあるので迷うことはない。
道はよく手入れがされている。杉の植林も手入れがいきとどいている。
ザレた箇所の通過もあるが特に悪いところはない。
ぐんぐん高度を稼ぐ、登るに従い鹿の鳴き声が聞こえてくる。道も鹿の踏み跡でぐちゃぐちゃだ。
人間より、よほど鹿の利用が多いようだ。

尾根は緩急を繰り返すうちに展望が開けてくる。ただガスがわき雲も低く視界はあまり得られない。
それでも牛の背が笹原の上に横たわるように望める。


牛の背

尾根は最後は急登になる。笹とコメツツジの枝をつかんでよじ登る。尾根にとりついて2時間掛かった。
登ってきた尾根をあらためて見直す。笹原に縦横に踏み跡がついているが鹿のつけた獣道ようだ。


天狗塚南尾根

頂上は風が強く寒い。雲も低くガスが湧き、綱附森も牛の背も隠れようとしている。
天気予報は夜から雨だがこの調子では途中で遭うかもしれない。
先は長いので早々に出発する。カメラをザックにしまい、歩くことに専念する。

天狗(イザリ)峠綱附森分岐を10時30分通過。一登りで地蔵の頭へ出る。
綱附森へはものすごい下りになる。道を笹がふさいでいる。張られたロープをたよりにころがるように下る。
こんなに下ったら登り返しのことを考えるとゲッソリするが仕方がない。
それでも最低鞍部からわずかに登り返したところで堂床分岐についた。峠から1時間かかった。


堂床分岐

ところで分岐の指導標にはイザリ峠60分とある。下りを一生懸命歩いて1時間なのに、これには参った。
2時間は掛かると思う。さらに綱附森40分とある。1時間は掛かると見た。分岐から笹丈が低くなって
歩きやすくなった。しかし1552メートルの標高点付近の笹原から状況は一変する。笹丈は背丈を超え
強引に進もうとすると何度も跳ね返される。ちくしょう、ちくしょうと言いながらからみついた笹をこぐのは
深雪をラッセルするぐらい疲れた。

笹はあまりに深く、ルートを何度も見失う。ただ救いは曇っているので涼しいことだ。カンカン照りだったら
地獄だ。全身笹まみれ、擦り傷だらけになって堂床分岐から1時間10分で綱附森にたどり着く。
よくこれたもんだと天狗塚からの縦走路を見渡す。天狗の頂上は雲が懸かっている。


笹藪


綱附森からの天狗塚


笹峠を望む

やれやれと弁当を食べようとするとアブにたかられる。泣きっ面に蜂とはこのことだ。
早々に下山する。頂上直下で女性の3人組に出会う。
今日は、ほかには天狗塚で家族に会っただけで盆とは思えないぐらい静かだった。
道は格段によくなり、なんの心配もないが笹(アリラン)峠まで2時間さらに車まで1時間を要した。


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