2000年10月26日赤星山(赤星ライン) |
10月26日、マリンライナーの始発で四国へ、天気が気になるが瀬戸大橋を 渡る時には東の方向は回復しそうだった。しかし赤星駅に降りた時には赤星山 の中腹を横に走る送電線から上は雲に覆われている。とりあえず降っていないが どこまでもつか。赤星ライン入り口に8時着、林道を進む。おととし来た時には 道が荒れていたが舗装工事が進行中だ。林道終点に8時20分着、徒渉に備えて 一息入れる。すぐ右岸に渡る。丸太橋が掛かっている。おととしにはこの橋は無かった。 水量が多くて緊張したのを覚えている。増水すればすぐ流れるのだろう。都合7回 渡ったが、橋が掛かっているのは最初とその次だけだ。おととしは足がすべって 靴を濡らしたが今日は快調に右に左に石をとぶ。そしてその間、見事な滝が次々 現れる。本当にすばらしいルートだ、これで天気がよければルンルンなのだが 千丈滝の分岐に9時25分着、ついに雨が降り出すガスも濃くなってきた。千丈滝 はあきらめて巻き道を登る。雨にけぶって見通しはきかない。樹林帯をもくもくと進む。 11時頂上着、雨は小降りになっているがツェルトをかぶって甘いものを食べる。 雨は残念だが計画は順調だった、ここまでは。 今日の計画は中尾に下り、別子山村役場14時21分発のバスで伊予三島に戻る つもりだった。バスの走る県道まで2時間30分あれば大丈夫と見ていた。 11時30分出発、中尾に向けて下山開始のつもりだった。10分ていど経ったあたり から急に道が不明瞭になる。雨がまた強くなって見通しがきかない、地図をだして 見るものの東予土居と弟地の繋ぎ目の所だからやっかいだ。この天気で強引に 下るのも自信がない。とりあえず赤星の頂上までもどる。すでに1時間たっている。 もはや時間切れと言わざるを得ない。仮にルートを見つけたとしてもバスに乗るのは 無理だろう。しかたがないので来た道を引き返す。汗と雨でずぶ濡れだ。滑りやすい 渓谷をもくもくと下る。帰り道は遠かった。なぜ中尾に下るルートが分からなかったか 11月18日赤星山(中尾口)へ続きます。 |
11月18日赤星山(中尾口) |
11月18日、ついにやって来ました赤星再挑戦の日が、この日に備えて 新しいゴアテックスの靴、新しいザック、そしてついに買ったデジカメさらに ユニクロのフリース、装備は万全だ。4時のフェリーに乗るべく早めに布団に入る。 しかし目覚めたら4時、前日の夜勤がこたえたらしい。 それでも5時20分のフェリーになんとか間に合う。 今日の予定は中尾から赤星山を往復、10月26日のミスの原因を究明すること、 そして平家平に行くことかなり忙しい、肝心なところで寝過ごすとは全くなっていない。 法皇トンネルを抜けて金砂湖まで来ると紅葉が見事だ。雲は多いが今日はいけそうだ。 中尾の標示を右折、思いのほか遠い。途中、左に林道を分ける。 これを行けば30分ていど短縮できるようだが未舗装の林道は2駆のワゴンなので遠慮している。 中尾の集落の集会所の広場に駐車する。集落の規模からするととても広い。 分教場があったのかもしれない。茶畑の急な坂を最奥の民家をめざして登る。 道路の終点は広くなっている。ここに止めたら叱られるのか、 1台が2台、2台が3台住民にとっては迷惑だろうトラブルは避けるに限る。 8時55分登山開始、かなり寒い手袋を着ける。汗が出ないのでペースが上がる。 テープがずっとある。分岐する所は指導標もある。こんなに整備 された道のどこで迷ったのか首をひねりながら登る。しゃくなげ尾根に入って このあたりまで下ったのか、見覚えがあるようなないような。 赤い星のついた祠に出くわす、ここで分かった、こんな目印を見落とすはずがない。 オレはここを通っていない。ではどこを下ったのか、キツネにつつまれたような気に なりながら進んでいくとカヤに覆われた原に飛び出す、周りを見渡すと右手 の方向に白い板が見える。ここはどこ、私は誰、思いがけぬ所から頂上に出た。 赤星着10時20分。頂上付近を落ち着いて観察して前回の失敗の 原因が分かった。赤星ラインは北から登ってくるが、最後は北西から頂上 に出る。しかし真北から登ったように錯覚していたため、北東にのびる豊受山 方向の尾根を中尾方向の南東尾根と勘違いしていた。地図と磁石で確認 すればこんな間違いは起こさないはずである。初めての下山方向なら必ず しなければならない。特に視界不良のときはなおさらだ。でもしなかった。 登山ブームで以前なら道が無かった山にも立派な道が付き、指導標も完備 しガイドブックなど情報もすぐ入る。簡単に登れるようになった、だからといって 手を抜いていいわけではない。山の基本はやはり地図と磁石を使いこなすこと 結果として山をなめていたと言わざるを得ない。ツアー登山を笑う資格はないのである。 |
瀬戸内海を望む 赤星山頂上 |
中七番から平家平へ途中で引き返す |
1時間で中尾に下山して、平家平登山口に移動する。中七番のフォレスターハウス の駐車場に車を止め準備する。すでに12時30分、ちょっと無理かな昼食もまだだ。 フォレスターハウスに近づくと支配人が現れ時間が遅すぎると注意を受ける。 とりあえず行ける所まで行くことにする。送電線沿いに高度を稼ぐ13時45分 稜線に飛び出る、ここから見る平家平は頂上付近が白い。霧氷のようだ。 行って確かめたい、しかしこれから行けば下りで暗くなるのは確実だ。 残念だが次の機会に譲ることにする。 |
平家平 霧氷で白い 大永山トンネルを抜けてしばらくして |